2005年7月4日 未明

僕は、詐欺罪で指名手配されていた。*1
家の中で、逮捕されることへの恐怖に苛まされている。


そこへ、鍵を閉め忘れたらしく、玄関のドアが開き、誰かが勝手に家の中へ入ってきた。
以前、同僚だったKSという女性だ。僕が指名手配されたと聞き、心配になって尋ねてきたのだと言う。


またそこへ、別の人間が入ってきた気配がした。どうやら入ってきたのは、いとこの男性のようだ。*2
いとこの男性は、僕よりも年上で長身、眼鏡をかけて真面目そうな雰囲気だった。
僕は、KSに対応をお願いすると、部屋の隅で布を被って隠れてしまった。しかし、「こんな布を被っただけじゃ、すぐに見付かるな」と思い直し、布を取り払って、いとこと話しを始めた。


いとこは、警察に出頭するよう説得に来たのだった。いとこに対して、僕は言った。
「いつかは、必ず捕まるでしょう。しかし、それまでの間、逃亡生活を楽しもうと思っています。」
いつの間にか開きなおるだけの余裕が、若干出来ていた。


僕は家を出て、逃亡を始めた。
ふと、手持ちの金額が5万円しかないことに気が付き、銀行に貯金を降ろしに行こうかと迷う。しかし、「それほど長い期間は逃げつづけられないだろう。」と考え、そのままで逃亡することにした。


ここで場面が変わる。


深夜。
僕は神社の境内のような場所を通り、山へと向かっていた。当分、人との接触を絶ち、山の中で暮らそうと考えたのだ。


山の麓の町へ着く。
以前はほとんど何も無い町であったのに、若干、様子が変わっていた。
ファーストフード店や、ファミレスが何店か軒を連ね、深夜にも関わらず営業をしていたのだ。
もともと、他には特に何も無い町だ。そのため、それらの店は、若者たちの溜り場となっていた。


とりあえず、山に入る前にファーストフード店で食事をすることにした。
すると、そこで知り合いと出会う。
その知り合いは、長身・痩せ形で、眼鏡をかけ、長く延びた髪を、後ろで束ねている。少しオタクっぽい雰囲気だ。
彼は、どうやら僕が指名手配されていることを知らないらしい。
僕は、彼と一緒に食事を始めた。

*1:どうやら、「自分を偽り、他人を騙した罪」ということらしい。

*2:このいとこは実在しない