2004年9月20日未明



家電量販店に来ている。家電量販店の前は広場になっていて、多くの家族連れでにぎわっている。



この場所はかつて王を奉っていたとされる古代の遺跡で、円形の広場を中心にして、周囲をぐるっと覆うように、日干し煉瓦でつくられた巨大な城壁がそびえている。

現在は、広場を中心にして、その城壁の中に家電量販店やスーパーなどが建てられ、多くの人で賑わっているのだった。



広場を囲む城壁の内側上部には回廊があり、それは広場からも見ることができた。しかし、誰もその回廊への入口を見付けることが出来なかった。



場面が変わる。


僕が先頭となり、TO、HO、OTの三人を連れて、その回廊を歩いていた。僕達が回廊を歩む様子は、広場にいる大勢の人達が見つめていた。

全員、ローブを身に纏い、厳粛な気持ちで足を進める。なぜなら、これは秘儀だからだ。壁沿いに左回りに回廊を進むことによって、天国への扉が開くのだ。



左回りに一周回り終えると、目の前に秘密の扉が開かれた。

その扉の中へと入った途端、まるで自分という存在が高められたかのような、不思議な高揚感を覚えた。

そして、その扉の先では、まるで別人のように神々しく変わったTO、HO、OTが僕を待っていたのだった。