2004年11月23日 未明

古代の中国のような世界。


僕は反乱軍を率い、首都を完全に包囲していた。
首都は円形の盆地の中央に存在し、城壁で囲われている。城壁には、東西南北に巨大な門があり、そこから四方に道が延びている。皇帝とその軍勢たちは、首都の門を固く閉ざし、立てこもっていた。


陣地での作戦会議中、緊急の一報が入る。
遥か昔に封印された、三人の魔王が復活したと言うのだ。


すると突然、目の前の空中に、その三人の魔王達が現れた。白い魔王と灰色の魔王、そして黒い魔王だ。


彼らは、僕に語りかけた。
「お前の持っている古代の書物を譲ってくれるのであれば、我々はお前に忠誠を誓い、力を貸そう。」
僕は彼らに、貴重な古代の書物を譲ることを決めた。そして、彼らの忠誠を得たのだった。


首都以外の全ての拠点は、既に部下達によって制圧されている。そして、首都も完全に包囲している。
今、強大な魔王達の力も得た。 --- 僕は、勝利を確信した。


だが、その時。
突然首都の城門が凄まじい勢いで開くと、そこから、津波のように敵の軍勢が四方へと広がっていった。


僕の軍勢は圧倒され、前線が次々と崩壊していく。
恐慌になりかけた部下たちを叱責し、僕は矢つぎばやに指示を出し、そして、輜重隊の隊長を呼び出した。


輜重隊の隊長は、小太りの男だった。
僕は彼に、「輜重に芋の煮っころがしを満載して、全軍に配れ。」と指示を出すのだった。