2005年8月22日 未明

大型書店にいる。
書店のフロアの壁一面には、縦2メートル、横1メートルほどの木製の本棚が、いくつも埋め込まれている。それぞれの本棚には頑丈な扉がついていて、その扉を開かなければ、どのような本が陳列されているのか、わからない仕組となっていた。


大勢の客が、扉を開けて本を見ている。
僕はフロアをぶらぶらと歩きながら、興味をひく本がないか、探していた。
しかしこのフロアには僕の興味をひく本はなかった。そこで、階段を上がって上のフロアへと向かった。階段は、右回りの螺旋階段となっている。


上のフロアに着くと、先ほどのフロアとは違い、客はほとんどいなかった。
興味をひく本が無いか、いくつかの本棚の扉を開けて探したが、結局ここでも見付けることはできなかった。そこで、さらに上の、最上階のフロアへと向かった。


最上階のフロアには客が全くいなかった。照明もなにやら薄暗く、寂しい雰囲気が漂っている。そして、壁一面に並べられた本棚の扉は全て閉められていた。


僕はそれを見て、全ての扉を開けて本を探すのは面倒臭いな、と思ってしまった。*1
そこで、エレベータに乗って帰ることに決めた。


エレベータの方へ歩いていくと、ビルメンテナンスの作業員風の格好をした男性二人と、客らしい男一人が、ちょうどエレベータへ乗り込む所だった。僕も慌てて乗り込もうとするが、エレベータの扉は閉まり始めてしまう。


エレベータの扉は、なぜか下から上へと扉がせり出して、閉まっていく仕組になっていた。僕は、下から上がってくる扉をジャンプして飛び越えると、なんとかエレベータに転がりこむことに成功した。


しかし、作業員風の男に、「危ないじゃないか!」と叱られてしまうのだった。

*1:もったいないことをしてしまった、と感じる。